ひとりごと
今年は、残暑の中あちこちのコスモス畑が満開という絵がテレビで流されていて、いよいよスポーツの秋、食欲の秋、……と思ったら、もう冬の気候になってしまって、秋酣(たけなわ)が素通りしてしまった。
しかし、紅葉は急に寒くなった影響でひときわ美しく、どこも燃えるような「紅葉」と、黄金色の「黄葉」が中継されていた。私の場合は、残念ながらテレビ画面ばかりでの季節感である。
これもテレビのクイズ番組で、「『たけなわ』とはどういう状態か」という質問があり、答えは「盛りを過ぎた状態」であった。「物事の一番の盛り、真っ最中」と、「少し盛りを過ぎたさま」という意味があるそうだ。
ならば、私たち団塊の世代もまさに「人生たけなわ」ではないかと思う。また、今年の季節のように、人生の実りの秋を謳歌しようと思った矢先にこの大不況、冬の季節の到来である。
またまた、テレビからの受け売りで恐縮であるが、「今の生活環境の満足度」のアンケートで、20代の女性は60%位が満足と答えているのに対して、団塊の世代の男性は30%位であった。バブルの頃の「良い思い」が忘れられないのではないかという評であった。
人生の『酣』、これからの下り坂をいかにゆるやかに上手に下っていくか、「私は真っ逆さまでも良い」とも思うのだけれど、それではきっとまわりに迷惑をかけるのではないか、やはりそろそろと「紅葉見物」でもしながら、優雅に下りていきたいものである。
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